首こりの原因は、首の後ろではなかった
今回は、首の後ろのこりや重さが続いていた方のケースです。
これまで首の後ろを揉んだり伸ばしたりすると一時的には楽になるものの、時間が経つとまた重さが戻ってしまう状態が続いていました。
Sialaboでは、首こりを「首の後ろだけの問題」と決めつけず、首の前側の緊張や頭の支え方も含めて確認します。
首の前側が硬くなると、頭が前に引かれやすくなり、それを支えるために首の後ろ側が働き続けてしまうことがあります。
このケースでは、首の後ろを強く揉むのではなく、首の前側と頭の位置を整えることで、首にかかる負担の変化を見ていきました。
首こり=首の後ろをほぐす、と思っていませんか?
首こりで来院される方の多くが、
「首の後ろがガチガチなんです」
と話されます。
実際に、
- マッサージ
- ストレッチ
- 首を後ろから押す整体
などで、一時的に楽になることもあります。
しかし、それでもまた戻る。
この繰り返しに違和感を感じている方も少なくありません。
首の後ろがつらいと、どうしても「後ろ側をほぐせばよい」と考えたくなります。
けれど、首こりは必ずしも首の後ろだけが原因とは限りません。
このケースでは、首の後ろではなく首の前側の緊張に注目しました。
首の前側が硬くなり、頭を支えるバランスが崩れることで、結果的に首の後ろへ負担が集まっていたケースです。
首の後ろは「原因」ではなく「踏ん張らされている場所」
首の後ろは、原因そのものというよりも、
頭を支え続けるために踏ん張らされている結果の場所
であることが多いからです。
首の後ろがつらいと、ついその部分を揉んだり伸ばしたりしたくなります。
もちろん、それによって一時的に軽くなることもあります。
しかし、頭を支えるバランスが崩れたままであれば、首の後ろはまた頑張らなければならなくなります。
では、なぜ首の後ろが頑張り続ける状態になるのでしょうか。
この問いから、今回のケースでは首の前側の緊張に注目しました。
観察すると見えてきたポイント
首こりを訴えていたNさんは、40代でデスクワーク中心の生活を送られている方です。
身体の状態を観察すると、目立っていたのは次の点でした。
- 頭の位置が身体より前に出ている
- 首の前側に常に緊張が入っている
- 呼吸が浅く、胸郭の動きが小さい
首の後ろが硬くなっていた理由は、後ろ側そのものにあるというより、首の前側の緊張によって頭の位置が前に引かれ、首の後ろが支え続けなければならない状態になっていたことにありました。
私たちが大切にしている考え方
ただし、首そのものを見ないわけではなく、必要な調整は行います。
大切にしているのは、首だけをゆるめることではなく、頭が首に無理なく支えられる状態をつくることです。
そのため、首の後ろだけでなく、
- 首の前側の緊張
- 頭の位置
- 胸郭と呼吸の動き
- 身体全体の支え方
といった「支えのバランス」から整えていきます。
首の後ろがつらい場合でも、後ろ側だけを揉み続けると一時的には軽くなるかもしれません。
しかし、頭を支えるバランスが崩れたままでは、首の後ろはまた頑張り続ける必要があります。
だからこそ、首こりに対しても、つらい場所だけではなく、なぜ首の後ろに負担が集まっているのかを確認することを大切にしています。
施術後に起きた変化
施術前にあった首の後ろの重さが抜け、頭を支える感覚が楽になっていました。
前に出ていた頭の位置が戻り、首だけで支えている感覚が少なくなりました。
首だけでなく、身体全体で頭を支えやすくなったことで、立っている姿勢にも変化が見られました。
ご本人からは、
「首を後ろから押されていないのに、首が楽になるのは初めてかもしれません」
という言葉もありました。
この変化から、首の後ろそのものを強く揉まなくても、首の前側の緊張や頭の位置、身体全体の支え方が変わることで、首の後ろの負担が軽くなる可能性が見えてきました。
ただし、長く続いていた首こりの場合、その場の軽さだけで判断するのではなく、次回以降にどのくらい保てているか、どの部分から戻りやすいかを確認していく必要があります。
首こりが戻りにくくなった理由
数回の施術を重ねる中で、首の張りは徐々に出にくくなっていきました。
これは、首の後ろをゆるめ続けたからではありません。
首の前側の緊張や頭の位置、胸郭の動きが変わることで、首の後ろだけに負担が集まりにくくなったことが大きな理由です。
具体的には、
- 頭の重さを前後で分散しやすくなった
- 首が“支え役”として無理をし続けなくなった
- 呼吸と姿勢が自然に連動しやすくなった
という変化が見られました。
その結果、以前のように首の後ろだけが頑張り続ける状態が減り、首こりとして戻りにくい状態につながっていきました。
つまり、首の後ろをただゆるめるのではなく、首が無理に支え続けなくてもよい状態に近づいたことで、変化が安定していったケースです。
このケースが示していること
このケースが伝えているのは、首こりが必ずしも「首の後ろだけの問題」とは限らないということです。
首の後ろに重さや張りを感じると、どうしてもその部分を揉んだり、伸ばしたりしたくなります。
しかし、症状が出ている場所は、負担が集まった「結果」として現れていることがあります。
今回のケースでは、首の後ろではなく、首の前側の緊張や頭の位置、胸郭の動きが関係していました。
つまり、
- 首こり=首の後ろの問題とは限らない
- 症状が出ている場所は「結果」のことがある
- 首の前側や頭の支え方が変わると、首は自然に楽になることがある
という視点です。
首の後ろを何度も揉んでも戻ってしまう場合、つらい場所だけでなく、なぜそこに負担が集まり続けているのかを確認することが大切です。
同じような首こりで悩んでいる方へ
首をほぐしてもすぐに戻ってしまう場合、原因は首の後ろ以外にあるかもしれません。
首の後ろが硬いから、首の後ろを揉む。
その場では軽くなるけれど、時間が経つとまた重くなる。
そうした首こりでは、つらさを感じている場所だけでなく、
どこが無理をしているのか
どこが本来支えるべきなのか
という視点で身体を見ることが大切です。
首の前側の緊張、頭の位置、胸郭や呼吸の動きが変わることで、首の後ろにかかる負担が変わることもあります。
Sialaboでは、首こりを「首の後ろをほぐすもの」と決めつけず、頭を無理なく支えられる状態を目指して身体全体を確認しています。