CASE 1

長年の肩こりの原因は、肩そのものではなかった

今回は、長年の肩こりがあり、マッサージやストレッチをしてもすぐに戻ってしまう方のケースです。
その場では軽くなっても、数日経つとまた肩が重くなる。そうした状態では、肩そのものだけでなく、首・胸郭・呼吸・姿勢など、肩に負担が集まりやすい身体の使い方を確認する必要があります。

Sialaboでは、強く揉むことを目的にするのではなく、なぜ肩こりが戻りやすいのかを身体全体から見ていきます。
今回はその中でも、第一肋骨の動きと胸郭の硬さに注目して施術を行いました。

来院時の状態

Mさんは40代で、デスクワーク中心の生活を送られている方です。
数年前から慢性的な肩こりが続き、特に夕方になると肩の重さや張りが強くなる状態でした。

首も動かしにくく、仕事終わりには、

「肩が乗っている感じがする」

と表現されるほど、肩まわりに不快感が出ていました。


長時間の座り姿勢やパソコン作業が続くことで、首から肩にかけて常に力が入りやすく、休んでもすっきり抜けにくい状態が続いていたそうです。

これまでの対処と限界

これまでに、

  • マッサージ
  • 整体
  • ストレッチ

などを試してきたものの、

「その場では楽になる」
「しかし翌日〜数日で元に戻る」

という状態を繰り返していました。


一時的に軽くなる感覚はあるものの、時間が経つとまた肩の重さが戻ってしまう。
そのため、ご本人も

「効いていないわけではないけれど、根本的には変わっていない気がする」

という感覚を持っていたそうです。

身体の観察ポイント

肩こりを訴えていましたが、
Sialaboでは 肩そのものの硬さだけを原因とは考えません。

Mさんの身体を観察すると、次のポイントが目立っていました。

・第一肋骨の動きが極端に少ない
・首の付け根から肋骨まわりの筋膜に緊張がある
・胸郭全体がわずかにねじれ、呼吸が浅くなっている

専門的には、シブソン筋膜周囲の緊張も関係していると考えられる状態でした。


肩は「結果として負担を受けている場所」であり、 支点になっている部分は別にある状態でした。

施術の考え方

施術では、肩を強く揉んだり押したり、関節を鳴らすことは行っていません。
ただし、患部である肩や首をまったく触らないわけではなく、必要な調整は行います。

目的は、肩を一時的に緩めることではなく、肩に負担が集中しにくい状態をつくることです。


そのために今回は、肩そのものだけでなく、

  • 第一肋骨の可動性
  • シブソン筋膜まわりの緊張バランス
  • 胸郭と呼吸の連動

といった、肩を支える構造にも注目して整えていきました。


肩こりというと、肩の筋肉だけを緩めるイメージが強いかもしれません。
しかし、第一肋骨や胸郭の動きが硬くなると、首から肩にかけて余計な力が入りやすくなり、肩こりが戻りやすい状態につながることがあります。

そのため、肩だけを直接緩めるのではなく、肩に負担が集まりやすくなっている背景から整えることを意識しました。

初回の変化

初回施術後、Mさんはその場で肩まわりの変化を感じられていました。

  • 肩の重さがすっと軽くなった
    施術前は、肩の上に常に力が入っているような重さがありましたが、施術後はその重さが抜け、肩まわりが軽く感じられる状態になりました。
  • 首の動きが自然に広がった
    首を左右に動かしたときの引っかかりが少なくなり、動きの範囲も自然に広がりました。
  • 呼吸が深くなり、胸が楽に動く感覚が出た
    胸郭まわりの動きが出たことで、呼吸をしたときに胸が広がりやすくなり、息が入りやすい感覚も確認できました。

  • ご本人からは、

    「強く揉んだり押したりせず、肩の軽さを実感できるなんて…!」

    という言葉もありました。

    この変化から、肩そのものを強く揉まなくても、第一肋骨や胸郭、呼吸の動きが変わることで、肩まわりの軽さにつながる可能性が見えてきました。
    ただし、長年続いていた肩こりの場合、その場の変化だけで判断するのではなく、次回以降にどのくらい保てているか、どの部分から戻りやすいかを確認していく必要があります。

    変化が安定した理由

    数回の施術を重ねる中で、肩こりの戻りは徐々に少なくなっていきました。

    これは、肩を緩め続けたからではありません。
    肩だけに集まっていた負担が、首・胸郭・呼吸・姿勢の動きの中で分散されやすくなったことが大きな理由です。


    具体的には、

    • 肩が無理に支えなくてもよい状態になった
    • 呼吸と胸郭の動きが自然に連動しやすくなった
    • 首や肩だけでなく、上半身全体で負担を受け止めやすくなった

    という変化が見られました。


    その結果、肩だけに緊張が集中しにくくなり、以前のように「すぐ戻る肩こり」として出続けにくい状態につながっていきました。

    このケースからわかること

    このケースが示しているのは、肩こりが必ずしも「肩そのものの問題」とは限らないということです。

    肩に痛みや重さが出ていると、どうしても肩の筋肉だけを緩めたくなります。
    しかし、実際には首・肋骨・胸郭・呼吸・姿勢などの影響によって、肩に負担が集まり続けている場合があります。

    今回のケースでも、肩だけを強く揉むのではなく、第一肋骨や胸郭の動きを整えることで、肩まわりの軽さや呼吸のしやすさに変化が見られました。


    つまり、

    • 肩こり=肩だけの問題とは限らない
    • 痛みや不調は「負担が集まった場所」に出ることがある
    • 支点となる構造を整えることで、結果が変わることがある

    ということです。


    肩を何度も揉んでもすぐに戻ってしまう場合、原因は肩以外にある可能性があります。
    その場の軽さだけでなく、なぜ肩に負担が集まり続けているのかを確認することが大切です。

    同じ症状でお悩みの方へ

    肩こりを感じている場所だけを整えても、身体の連鎖が変わらなければ、同じ状態を繰り返してしまうことがあります。

    肩がつらいから肩を揉む。
    その場では軽くなるけれど、数日経つとまた戻ってしまう。

    そうした肩こりの場合、肩そのものだけでなく、首・肋骨・胸郭・呼吸・姿勢など、肩に負担が集まりやすくなっている背景を見ることが大切です。


    不調を「症状」だけで見るのではなく、

    なぜそこに負担が集まっているのか

    という視点が、改善の鍵になることもあります。


    Sialaboでは、強く揉むことを目的にするのではなく、身体全体のつながりを確認しながら、肩に負担が集中しにくい状態を目指して施術を行っています。
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